防犯フィルムの特徴
一戸建住宅において侵入窃盗の手口として一番多いのは無施錠侵入で45.4%。次いでガラス破り38.2%となり、マンションでのガラス破りでも32.5%と一戸建て同様2位です。
侵入口は一戸建てもマンションも窓からが約57%と一番多く、窓ガラスからの侵入に時間を掛けることで犯行を諦めさせることが対策として重要とされています。
防犯フィルムは、その多くが総厚350μm以上のポリエステル製で5mmのフロート板ガラスに一枚全面貼りすることが条件になっており、打ち破り試験で打撃を7回加えてもフィルムが破れにくく、剥がれにくいため、十分な大きさの穴が開きません。
他の手口についても高い防犯性能を示します。しかし、防犯フィルムであっても、施工時の十分な水抜き、十分な養生など適切な施工がなされていなければ、本来の防犯性能が発揮されないことから、専門の施工業者に適切な施工を依頼する必要があります。
5分が分かれ目
侵入に手間取り、5分かかると侵入者の約7割はあきらめ、10分以上かかると侵入者のほとんどはあきらめるといいます。
「侵入に時間をかけさせる」。これが、侵入されるかどうかの大きなポイントになります。
部分貼りではなく全面貼り
ウィンドウフィルムをクレセント付近のみに部分的に貼ることが一般的に行われていますが、打ち破り実験を実施すると、防犯建物部品でもA3サイズのフィルム(5mmのフロート板ガラスに貼付したもの)の場合は、1~2回打撃を加えただけでフィルムの面積相当の大きさの穴が開いてしまいます。
官民合同会議では、防犯フィルムの貼付方法についてガラス露出部分への一枚全面貼りを条件としています。
強化ガラスは防犯性能は期待できません
強化ガラスは、同じ厚さのフロート板ガラスに比べ約3倍の耐風圧強度を持っているガラスですが、防犯を目的としたガラスではありません。破損しても粒状になるため安全性は高いとされていますが、防犯性能は期待できません。